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2006年11月 2日 (木)

NO WOMAN NO CRY 9

1ヶ月が過ぎた。

夏がじりじりと暑さを増している。

俺は、久しぶりに桃瀬に呼び出されて飲んでいた。桃瀬は少し、髪形を変えていた。

「おまえ、ちょっとイメチェン?」

訊いてみると、桃瀬は笑って俺の背中を叩いた。

「やだ、ノリ。考えすぎだよ。暑くなってきたから、ちょっと軽くしただけ」

「ふうん。そんなもんなんだ。じゃあ、もっと短くすればいいのに」

桃瀬はくすくす笑って、髪の毛をサラサラかきあげる。桃瀬には、やっぱり長い髪の毛が似合っている。

そういえば、初めて逢ったときには、髪の毛が真赤だった。なんだったんだろう、アレは。次に逢ったときには、今みたいな感じだった。黒くて、サラサラして、いい匂いのするような髪って、男から見ればいいなって思う。

そういえば、なな子がいつも言ってたっけ。桃瀬の髪の毛羨ましいって。あの子はくせっ毛だったから、いつもそれを気にしていた。

「何、遠い目して」

「ん? ああ、ちょっと」

桃瀬は、相変わらず綺麗だ。長い付き合いだった恋人と別れたばかりとは思えないくらいに。

でも、その綺麗な頬をつついたら、涙がこぼれ落ちるのかもしれない。ほんのり酔った桃色の頬は、もしかしたらチークパウダーの色なのかもしれない。

「何よ。本当に変なノリ」

桃瀬が怪訝な顔で俺を見る。たしかに、ぼんやりずっと黙って顔見てた。変、だよな。思わず吹き出した。

「悪い。おまえ、綺麗だよなって。もったいないなって思ってた」

「もったいない?」

「一緒にいるのが俺でさ」

桃瀬は、ううん、と大きなかぶりを振ると、俺の腕に抱きついてきた。

酔ってる?

友達のはずなのに。俺の胸は急に高鳴ってくる。最近はこんなに女の子とくっついたことなんて、なかった、だからだ。桃瀬だからドキドキしてるわけじゃあない。でも、急に意識してしまう、桃瀬は女の子なんだ。頬が赤らむ。

すっかり舞い上がっておどおどしていたから、しばらく気付けなかった。桃瀬が微かに震えていること。

「桃瀬?」

彼女は静かにしゃくりあげた。

「ノリ、あたし。苦しい」

頑張ってたんだよな。明るく振る舞って。可哀想に。

俺は、彼女の髪の毛を、そっと撫でる。

今度はきっと、大丈夫だから。桃瀬はいい子だから。絶対幸せになるよ。いいって顔のこと、だって? 顔もそりゃ、いいけど。スタイル? 見せてもらったことないな。でも、いいんじゃないのか。そんなんじゃなくってさ。俺、おまえのこと好きだよ。その、男と女っていうんじゃないけど。大切な友達だよ。いい子じゃなくても友達かもしれない、だって? そんなことないよ。俺、性格のいいヤツとしかつるまないって。え、磯島? 尚人か。あれは特別だよ。ガキのころから一緒だからな。それに、俺はあんなのと友達になりたくなかったんだぞ。だって、転校生だった俺のこと、年下だって教室から締め出そうとしたんだぜ、小学校2年のとき。1年生の教室はここじゃないって。そりゃ、俺チビだったし、アイツはでかかったけど、でもさ。おい、笑いすぎだぞ。俺マジで怒ったんだから。そんなに、おかしいか?

「ノリは本当に優しいね」

桃瀬のくちびるが、俺のくちびるに触れるのを、感じた。



『このまえはありがとう。元気でたよ』

桃瀬から、そっけないくらい短いメールが入っていた。

あいつにとって、あのキスなんて、きっとそんなものだったのだろう。俺は一瞬、友達としての自分を失うところだったけれど。

ちぇっ。

別にいいか。桃瀬はやっぱり、大切な友達だ。

。。。。。

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