妄想乙女の恩返し
むかしむかし(?)、あるところに、王子様という素敵な殿方がおりました。案の定、ぺぺです。
王子様はお笑いの営業の帰り道、シゴトに疲れハートに傷がついた鶴を見つけました。それは、それは、ビーバーによく似た鶴でした。
「汚ったねー鶴」
無視して通り過ぎようとした王子様に鶴がしつこく追いすがるので、やむを得ず鶴を助けてやりました。
その夜のこと。ぺぺというビーバー似の乙女が道に迷い、一晩泊めて欲しいと訪ねてきたのです。
「なんでだよ。絶対に嫌だよ」
「なんでですかー。ハッΣ( ̄□ ̄〃) こんなプリティな乙女と一晩を共にするなんて、理性飛んじゃうぜ、満月じゃないけど俺、今夜は狼になっちゃうぜ的な? いやん。それでも仕方ないデスけどぉ」
「違げぇよ!」
あまりにもうるさいので、王子様は、仕方なくぺぺを泊めてやる事にしました。
「いいか、絶対にうるさくするなよ。俺に近づくなよ」
「なんでですかー。王子様からいちゃいちゃしたいく・せ・に☆」
「うるせー。追い出すぞ!」
「いやん。ぺぺは王子様に尽くすのデス~。ごはんにする? お風呂にする? それともぺぺ? なんちて~。照れる~☆」
「うるせぇ! オマエはこっちの部屋だ。絶対に俺の部屋を覗くなよ!」
「…むぅ…ちょっとぺぺの台詞盗られた気がする~…」
「ん?」
「いえ。こっちの話ですぅ…」
翌朝、ぺぺはお礼に《妄想織りの布》を織る事にしました。
「絶対に機織り場を覗かないでほしいのデス…ぺぺのことを見たい王子様のお気持ちはわかりますけど」
「頼まれてもオマエのことなんか覗かねぇよ!」
王子様に約束させ、ぺぺは布を織り始めました。
しかし、ふと王子様は思いました。不器用そのもののぺぺが何故布を織ることができるのか? ぺぺは一体どこで何をしていたのか? ぺぺとは一体、何者なのか?
王子様はとうとう我慢できず障子に手を…
「…ま、あんなヤツ、どうでもいいか」
障子に手を触れただけで、その障子を永久に開けることはなく、ぺぺはずーっと機を織りつづけることになったのでした。
「王子様…覗いてクダサイよぅ…やめどきがワカラナイじゃないデスかぁ…」
ひたすらに機織を続ける妄想乙女。
「なんかこの動き楽しい♪」←古すぎるネタ。キモぱっつぁん!
おしまいっ。
おやすみなさい。よい夢を。
« 開かれた窓に光が見えない日も留まれないね | トップページ | 妄想乙女はやる気に満ちる。 »
「おとぎばなし」カテゴリの記事
- 眠れる森の妄想乙女。(2013.12.17)
- かぐやぺぺ(2013.11.07)
- 浦島王子(2013.10.10)
- 妄想乙女の恩返し(2013.10.04)
- 妄想乙女の人魚姫(2013.07.02)
コメント
この記事へのコメントは終了しました。
こんにちは。
妄想チャンネルと鶴の恩がえしがコラボしてる!!(笑)
面白い!
投稿: ふるちょ | 2013年10月 5日 (土) 14時15分
ふるちょサマ、こんにちはです。
今回は日本むかしばなしとコラボでした(笑)
次回も日本のはなしから、「大きなぺぺ」
…これは、ぺぺがただ太っただけみたいだから却下デス!
投稿: ぺぺ | 2013年10月 6日 (日) 17時34分